ロマン・ロラン自筆書簡【1】
若きジャーナリストへの手紙
私の行動と作品こそ
非難に対する唯一の答えだ
1930年4月22日に書かれたロマン・ロラン自筆の手紙である。若きジャーナリスト Georges Altman に宛てたもの。
「私は15年前から、
辛辣に批判されようと知らん顔をすることにしています。
私の行動と作品こそ、そうした非難への唯一の回答です。
しかし正直に申し上げると、時折、何人かの友人が
辛辣な批判を鎮めてくれるのをありがたく思っています。
あなたの力強い記事にも心から感謝申し上げます。
私は不和を厭いません。
私が愛するのは誠実で雄々しい批判です。
悪意のある凡庸な批判は
フランス人の平均的精神とでも言うべきもので、とても失望します。
『広場の市!』など、私にはおなじみです…」
等と心情を綴っている。
Georges Altman は1901年生まれ。「ユマニテ」誌の編集などに携わり、対独レジスタンスの闘士としても活動。戦後はサルトルやメルロ・ポンティ、アンドレ・ブルトンなども関わった超党派の政治団体「革命民主連合(RDR)」の創設に参加した。